不法に日本に滞在している外国人の中で在留期間を過ぎたまま滞在(オーバーステイ)している外国人で、帰国を希望している方に対して「出国命令制度」という制度があります。
「出国命令制度」とは、一定の要件を満たす不法残留者について、身柄を収容しないまま簡易な手続により出国できる制度です。
その要件とは、
- 速やかに日本から出国する意思を持って自ら入国管理官署に出頭したこと
- 在留期間を経過したこと(オーバーステイ)以外の退去強制事由に該当しないこと
- 入国後に窃盗等の所定の罪により懲役又は禁固に処せられていないこと
- 過去に退去強制されたこと又は出国命令を受けて出国したことがないこと
- 速やかに日本から出国することが確実に見込まれること
以上の全てを満たす必要があります。
通常、不法に滞在している外国人に対しては、退去強制手続によって帰国することになります。
退去強制手続により帰国した場合は、最低5年間は日本に入国することはできませんが、
「出国命令制度」で帰国した場合、その期間は1年間になるといったメリットもあります。
日本に住み続けたいと願う外国人にとってはできれば帰国はしたくないとは思いますが、
不法な状態を続けるのは最終的に良い結果を生みません。
勇気を出してご決断ください。
悩んでいる方はお気軽にご相談ください。